法令・判例
指針の解説(9頁)
公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第 118 号)の解説 - 消費者庁
➀ 指針本文
内部公益通報受付窓口において内部公益通報を受け付け、正当な理由がある場合を除いて、必要な調査を実施する。そして、当該調査の結果、通報対象事実に係る法令違反行為が明らかになった場合には、速やかに是正に必要な措置をとる。また、是正に必要な措置をとった後、当該措置が適切に機能しているかを確認し、適切に機能していない場合には、改めて是正に必要な措置をとる。
➁ 指針の趣旨
法の目的は公益通報を通じた法令の遵守にあるところ(法第1条)、法令の遵守のためには、内部公益通報に対して適切に受付、調査が行われ、当該調査の結果、通報対象事実に係る法令違反行為が明らかになった場合には、是正に必要な措置がとられる必要がある。また、法令違反行為の是正後に再度類似の行為が行われるおそれもあることから、是正措置が機能しているか否かを確認する必要もある。少なくとも、公益通報対応業務を組織的に行うことが予定されている内部公益通報受付窓口に寄せられた内部公益通報については、このような措置が確実にとられる必要がある。
➂ 指針を遵守するための考え方や具体例
● 内部公益通報対応の実効性を確保するため、匿名の内部公益通報も受け付けることが必要である 19 。匿名の公益通報者との連絡をとる方法として、例えば、受け付けた際に個人が特定できないメールアドレスを利用して連絡するよう伝える、匿名での連絡を可能とする仕組み(外部窓口 20 から事業者に公益通報者の氏名等を伝えない仕組み、チャット等の専用のシステム 21 等)を導入する等の方法が考えられる。
● 公益通報者の意向に反して調査を行うことも原則として可能である。公益通報者の意向に反して調査を行う場合においても、調査の前後において、公益通報者とコミュニケーションを十分にとるよう努め、プライバシー等の公益通報者の利益が害されないよう配慮することが求められる。
● 調査を実施しない「正当な理由」がある場合の例として、例えば、解決済みの案件に関する情報が寄せられた場合、公益通報者と連絡がとれず事実確認が困難である場合等が考えられる。解決済みの案件か否かについては、解決に関する公益通報者の認識と事業者の認識が一致しないことがあるが、解決しているか否かの判断は可能な限り客観的に行われることが求められる。また、一見、法令違反行為が是正されたように見えても、案件自体が再発する場合や、当該再発事案に関する新たな情報が寄せられる場合もあること等から、解決済みといえるか、寄せられた情報が以前の案件と同一のものといえるかについては慎重に検討する必要がある。
● 是正に必要な措置が適切に機能しているかを確認する方法として、例えば、是正措置から一定期間経過後に能動的に改善状況に関する調査を行う、特定の個人が被害を受けている事案においては問題があれば再度申し出るよう公益通報者に伝える等が考えられる。
● 調査の結果、法令違反等が明らかになった場合には、例えば、必要に応じ関係者の社内処分を行う等、適切に対応し、必要があれば、関係行政機関への報告等を行う。
➃ その他に推奨される考え方や具体例
● コンプライアンス経営を推進するとともに、経営上のリスクに係る情報の早期把握の機会を拡充するため、内部公益通報受付窓口の利用者及び通報対象となる事項の範囲については、例えば、以下のように幅広く設定し、内部公益通報に該当しない通報についても公益通報に関する本解説の定めに準じて対応するよう努めることが望ましい。
➤ 通報窓口の利用者の範囲:法第2条第1項各号に定める者のほか、通報の日から1年より前に退職 22 した労働者等、子会社・取引先の従業員(退職した者を含む)及び役員
➤ 通報対象となる事項の範囲:法令違反のほか、内部規程違反等
● 内部公益通報受付窓口を経由しない内部公益通報を受けた労働者等及び役員においても、例えば、事案の内容等に応じて、自ら事実確認を行い是正する、公益通報者の秘密に配慮しつつ調査を担当する部署等に情報共有する等の方法により、調査や是正に必要な措置を速やかに実施することが望ましい。
● 例えば、内部公益通報対応体制の運営を支える従事者の意欲・士気を発揚する人事考課を行う等、コンプライアンス経営の推進に対する従事者の貢献を、積極的に評価することが望ましい。
● 法令違反等に係る情報を可及的速やかに把握し、コンプライアンス経営の推進を図るため、法令違反等に関与した者が、自主的な通報や調査協力をする等、問題の早期発見・解決に協力した場合には、例えば、その状況に応じて、当該者に対する懲戒処分等を減免することができる仕組みを整備すること等も考えられる。
● 公益通報者等 23 の協力が、コンプライアンス経営の推進に寄与した場合には、公益通報者等に対して、例えば、組織の長等からの感謝を伝えること等により、組織への貢献を正当に評価することが望ましい。なお、その際においても、公益通報者等の匿名性の確保には十分に留意することが必要である。
指針の解説(20頁)
公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第 118 号)の解説 - 消費者庁
➀ 指針本文
書面により内部公益通報を受けた場合において、当該内部公益通報に係る通報対象事実の中止その他是正に必要な措置をとったときはその旨を、当該内部公益通報に係る通報対象事実がないときはその旨を、適正な業務の遂行及び利害関係人の秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がない範囲において、当該内部公益通報を行った者に対し、速やかに通知する。
➁ 指針の趣旨
内部公益通報をした者は、事業者からの情報提供がなければ、内部公益通報について是正に必要な措置がとられたか否かについて知り得ない場合が多いと考えられ、行政機関等に公益通報すべきか、調査の進捗を待つべきかを判断することが困難である。そのため、利害関係人のプライバシーを侵害するおそれがある等 37 、内部公益通報をした者に対してつまびらかに情報を明らかにすることに支障がある場合を除いて、内部公益通報への対応結果を内部公益通報をした者に伝える必要がある。
➂ 指針を遵守するための考え方や具体例 38
● 通知の態様は一律のものが想定されているものではなく、通知の方法として、例えば、公益通報者個人に通知をする、全社的な再発防止策をとる必要がある場合に労働者等及び役員全員に対応状況の概要を定期的に伝える等、状況に応じた様々な方法が考えられる。
● 事業者は、内部公益通報受付窓口の担当者以外の者(いわゆる上司等)が内部公益通報を受ける場合においても、例えば、公益通報者の意向も踏まえつつ当該内部公益通報受付窓口の担当者以外の者が内部公益通報受付窓口に連絡するように教育・周知する等、適正な業務の遂行等に支障がない範囲において何らかの通知 39 がなされるようにすることが求められる。
➃ その他に推奨される考え方や具体例
● 通知するまでの具体的な期間を示す(受付から 20 日以内に調査開始の有無を伝える 40 等)、是正措置等の通知のほかに、例えば、内部公益通報の受付 41 や調査の開始についても通知する 42 等、適正な務の遂行等に支障が生じない範囲内において、公益通報者に対してより充実した情報提供43を行うことが望ましい。
厚労省 訓令
厚生労働省における外部の労働者等からの通報に対する事務手続に関する訓令 - 厚生労働省
厚生労働省における外部の労働者等からの通報に対する事務手続に関する訓令
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 通報等の受付・受理等(第5条―第13条)
第3章 調査及び措置(第14条―第16条)
第4章 雑則(第17条―第24条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この訓令は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号。以下「法」という。)及び公益通報者保護法を踏まえた国の行政機関の通報対応に関するガイドライン(外部の労働者等からの通報)(平成17年7月19日関係省庁申合せ。以下「ガイドライン」という。)の施行に関し、外部の労働者等からの法に基づく公益通報及びその他の法令違反等に関する通報を適切に取り扱うため、厚生労働省(外局を除く。以下同じ。)において取り組むべき基本的事項を定めることにより、通報者の保護を図るとともに、事業者の法令遵守を推進することを目的とする。
(定義)
第2条 この訓令において「外部の労働者等」とは、次に掲げる者とする。ただし、厚生労働省における内部の職員等からの法令違反行為に関する通報に対する事務手続に関する訓令(平成18年厚生労働省訓第9号)第2条第1項に規定する内部の職員等を除く。
一 法第2条第3項に定める通報対象事実若しくはその他の法令違反等の事実に関係する事業者に雇用されている労働者若しくは通報の日前1年以内に当該労働者であった者、当該事業者を派遣先とする派遣労働者若しくは通報の日前1年以内に当該派遣労働者であった者、当該事業者の取引先の労働者若しくは通報の日前1年以内に当該労働者であった者又は当該事業者の役員
二 前号に規定する者のほか、当該事業者の法令遵守を確保する上で必要と認められる者
2 この訓令において「通報」とは、次に掲げるものをいう。
一 法第2条第1項に規定する公益通報
二 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨の通報であって、法第3条第2号に掲げる場合(以下「保護要件を有する場合」という。)に該当し、かつ、前項第2号に規定する者によってなされるもの
三 通報対象事実以外の法令違反が生じ、又はまさに生じようとしている旨の通報であって、保護要件を有する場合に該当し、かつ、前項各号に規定する者によってなされるもの
3 この訓令において「相談」とは、外部の労働者等が通報に先立ち厚生労働省から必要な助言を受けることをいう。
4 この訓令において「受付」とは、外部の労働者等からの通報及び相談を受けることをいい、次項に規定する受理を除く。
5 この訓令において「受理」とは、外部の労働者等からの通報を、法第3条第2号に定める公益通報又はそれに準ずる通報として受け付けることをいう。
6 この訓令において「組織」とは、本省内部部局並びに厚生労働省設置法(平成11年法律第97号)の規定により本省に置かれる検疫所、地方厚生局及び都道府県労働局をいう。
7 この訓令において「主管課」とは、厚生労働省組織令(平成12年政令第252号)の規定により本省内部部局に置かれる課及び厚生労働省組織規則(平成13年厚生労働省令第1号)の規定により本省内部部局に置かれる室であって、法第2条第3項に定める通報対象事実又はその他の法令違反等の事実に係る事務を所掌するもののほか、別表第1に定めるものをいう。
8 厚生労働省組織令第39条の2に規定する参事官並びに同令第130条の3第2項及び第131条第2項に規定する参事官であって法第2条第3項に定める通報対象事実に係る事務を所掌するもの並びに厚生労働省組織規則第41条第9項に規定する首席職業指導官、同令第73条の4第2項に規定する訓練企画官、同条第3項に規定する特別支援企画官、同条第7項に規定するキャリア形成支援企画官、同条第8項に規定する企業内人材開発支援企画官及び同条第11項に規定する海外協力企画官のほか、別表第2に定めるものは、主管課とみなす。
(通報への適切な対応の確保に関する事務)
第3条 各組織に、総括通報事務管理者を置くこととし、それぞれ別表第3に掲げる者をもって充てる。
2 総括通報事務管理者は、通報への対応に関する規程類の整備、教育研修の実施、調査の進捗等の管理その他の通報への適切な対応の確保に関する事務を総括するものとする。
3 総括通報事務管理者は、前項に規定する事務を主任通報事務管理者に行わせることができるものとし、それぞれ別表第4に掲げる者をもって充てる。
第4条 主管課の長は、通報に関する調査の進捗の管理、当該課の職員が教育研修に参加する機会の確保その他の通報への適切な対応を確保するものとする。
2 主管課の長は、当該課の職員の中から、通報事務担当者を指名する。
3 通報事務担当者は、主管課の長を補佐し、当該課における通報に関する事務を担当する。
第2章 通報等の受付・受理等
(受付の範囲)
第5条 厚生労働省は、外部の労働者等からの通報及び相談を受け付けるものとする。ただし、当該通報対象事実又はその他の法令違反の事実について地方公共団体及び外局並びにその他の行政機関(以下「他の行政機関」という。)が処分又は勧告等をする権限を有するときは、この限りでない。
2 前項ただし書の場合には、厚生労働省は、遅滞なく、権限を有する他の行政機関を教示するものとする。
3 厚生労働省は、通報があったときは、法及びガイドラインの趣旨を踏まえ、誠実かつ公正に通報に対応し、正当な理由なく、通報の受付又は受理を拒んではならない。
(通報相談窓口の設置)
第6条 別表第5の左欄に掲げる組織ごとに、それぞれ同表の右欄に掲げる課又は室に、外部の労働者等からの通報及び相談を受け付ける窓口(以下「通報相談窓口」という。)を置く。
2 前項の規定は、主管課が通報相談窓口を経由しないでなされた通報者及び相談者(以下「通報者等」という。)からの通報及び相談を受け付けることを妨げるものではない。
(通報相談窓口の事務)
第7条 通報相談窓口は、通報を受け付けたときは、通報に関する秘密保持及び個人情報の保護に留意しつつ、通報者の氏名及び連絡先(匿名による通報の場合を除く。)並びに通報の内容となる事実等を把握するとともに、次に掲げる事項を通報者に対して説明するものとする。ただし、通報者が説明を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への説明が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。
一 通報に関する秘密は保持されること。
二 個人情報は保護されること。
三 通報受付後の手続の流れ
四 法に基づく公益通報の要件を満たさない場合は、通報を受理したとしても、法による保護の対象とはならないこと。
2 通報相談窓口は、書面、電子メールその他通報者が通報の到着を確認できない方法によって通報がなされたときは、速やかに通報者に対して当該通報を受領した旨を通知するよう努めるものとする。ただし、通報者が通知を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への通知が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。
第8条 通報相談窓口は、通報又は相談の内容により、次の各号のいずれかの措置を講ずるものとする。
一 適切な主管課に通報又は相談を取り次ぐこと。
二 他の行政機関の所管する法律に係る通報又は相談である場合その他の主管課が権限を有しない場合において、当該権限を有する他の行政機関を遅滞なく教示することその他の適切な措置を講ずること。ただし、通報者が教示を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への教示が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合を除く。
2 前項第2号の場合において、通報者からの通報又は相談に、個人の死亡やこれに準ずる事案又は重大な不正事案等法益侵害の程度や社会的な影響度等に照らして重大な内容が含まれているときは、別に定めるところにより、当該他の行政機関に当該内容について情報提供するものとする。
第9条 通報相談窓口は、当該窓口が置かれる組織の通報対応に関して通報者等から意見又は苦情の申出を受けたときは、迅速かつ適切に対応するよう努めるものとする。
(主管課の事務)
第10条 主管課は、通報者等から通報又は相談の内容となる事実の詳細その他の必要な情報を聴取するものとする。
2 通報相談窓口を経由しないで主管課が受け付けた通報については、主管課において第7条及び第8条に規定する事務を行うものとする。
第11条 主管課は、通報者から通報を受け付けた後は、法及びガイドラインの趣旨並びに所管法令及び所掌事務を踏まえて当該通報に対応する必要性について十分に検討し、これを法に基づく公益通報又はそれに準じて取り扱うべきもの(以下「公益通報等」という。)として受理したときは受理した旨を、受理しないとき(情報提供として受け付けることを含む。)は受理しない旨及びその理由を、通報者に対し、遅滞なく通知しなければならない。ただし、通報者が通知を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への通知が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。
2 前項の場合において、通報への対応の必要性について検討するに当たっては、保護要件が、通報内容を裏付ける内部資料や関係者による供述等の存在のみならず、通報者本人による供述内容の具体性や迫真性等によっても認められ得ることを十分に踏まえ、柔軟かつ適切に対応するものとする。通報が保護要件を有する場合に該当しているかが直ちに明らかでない場合において、個人の生命、身体、財産その他の利益に重大な影響を及ぼす可能性があると認められるときも、また、同様とする。
3 主管課は、通報者からの通報を公益通報等として受理したときは、必要な調査を行うものとし、通報の受理から処理の終了までに必要と見込まれる標準的な期間を、通報者に対し、遅滞なく通知するよう努めるものとする。ただし、通報者が通知を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への通知が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。
4 前項本文に規定する期間は3箇月以内とする。ただし、当該公益通報等の処理を3箇月以内に終えることが困難であると見込まれるときは、当該処理を行うために必要と見込まれる期間とするものとする。
第12条 通報を公益通報等として受理した主管課は、通報対象事実等整理票(様式第1号)に所要の事項を記録しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、労働基準監督署において通達「監督業務運営要領の改善について」(昭和39年4月20日付基発秘第5号)に規定する申告処理台帳に前項に掲げる所要の事項を記録する場合並びに厚生労働省雇用環境・均等局雇用機会均等課、有期・短時間労働課、職業生活両立課、在宅労働課フリーランス就業環境整備室及び都道府県労働局雇用環境・均等部(室)において、雇用均等行政関係業務取扱要領に規定する均等法指導カード、育介法指導カード及びパート・有期法指導カード、労働施策総合推進法第八章(パワーハラスメント関係部分)業務取扱要領に規定する労推法指導カード、女性活躍推進法関係業務取扱要領に規定する女性活躍推進法指導カード並びに「「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」施行後の指導等カード及び労働相談票の取扱いについて」(令和6年10月30日付雇均在発1030第1号)に規定するフリーランス・事業者間取引適正化等法指導等カードに前項に掲げる所要の事項を記録する場合は、通報対象事実等整理票への記録を省略することができる。
第13条 通報を公益通報等として受理した後において、主管課ではなく他の行政機関が処分又は勧告等をする権限を有することが明らかになったときは、当該主管課は、当該権限を有する当該他の行政機関を、通報者に対し、遅滞なく教示しなければならない。ただし、通報者が教示を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への教示が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。
2 前項本文の場合において、当該教示を行う主管課は、適切な法執行の確保及び利害関係人の営業秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がない範囲において、自ら作成した当該通報に係る資料を通報者に提供するものとする。
3 第1項本文の場合において、当該公益通報等に、個人の死亡やこれに準ずる事案又は重大な不正事案等法益侵害の程度や社会的な影響度等に照らして重大な内容が含まれているときは、主管課は、別に定めるところにより、当該他の行政機関に当該内容について情報提供するものとする。
第3章 調査及び措置
(調査の実施)
第14条 通報を公益通報等として受理した主管課は、当該通報に関する秘密を保持するとともに、個人情報を保護するため、通報者が被通報者又はその関係者に特定されないよう十分に留意しつつ、速やかに必要かつ相当と認められる方法で調査を行う。
2 主管課は、適切な法執行の確保及び利害関係人の営業秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がある場合を除き、調査の進捗状況を通報者に対し、適宜通知するとともに、調査結果を可及的速やかに取りまとめ、遅滞なく通知しなければならない。ただし、通報者が通知を望まない場合、匿名による通報であるため通報者への通知が困難である場合その他やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。
(調査結果に基づく措置)
第15条 主管課は、調査の結果、通報対象事実又はその他の法令違反等の事実があると認めるときは、速やかに法令に基づく措置その他の適当な措置を採るものとする。
2 主管課は、前項の措置の内容を、適切な法執行の確保及び利害関係人の営業秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がない範囲において、通報者に対し、遅滞なく通知しなければならない。
(協力義務等)
第16条 厚生労働省は、通報対象事実又はその他の法令違反の事実に関し、他の行政機関が処分又は勧告等をする権限を有する場合においては、当該他の行政機関と連携して調査を行い、措置を採る等、相互に緊密に連絡し協力する。
2 厚生労働省は、他の行政機関その他の機関から、通報に関する調査等の協力を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、必要な協力を行うものとする。
3 厚生労働省は、所管法令に違反する事実について処分又は勧告等をする権限を他の行政機関に委任等をしている場合において、当該所管法令違反の事実に関する通報がなされたときは、通報に関する秘密保持及び個人情報の保護に留意しつつ、当該他の行政機関と通報及び通報への対応状況に関する情報を共有し、通報対応への助言を行うなど、適切な法執行を確保するために必要な協力、支援等(委任庁が受任庁に対して指揮監督権限を有する場合においては、当該権限の適切な行使も含む。)を行うものとする。
第4章 雑則
(匿名による通報)
第17条 厚生労働省は、通報に関する秘密保持及び個人情報保護の徹底を図るとともに、通報対応の実効性を確保するため、匿名による通報についても、実名による通報と同様の取扱いを行うよう努めるものとする。
(通報及び相談の関連文書の管理)
第18条 通報及び相談への対応に係る記録及び関係資料については、厚生労働省保有個人情報等管理規程(平成17年厚生労働省訓第3号)及び厚生労働省行政文書管理規則(平成23年厚生労働省訓第20号)に基づき適切な方法で管理しなければならない。
(秘密保持及び個人情報保護の徹底)
第19条 通報又は相談への対応に関与した職員(通報又は相談への対応に付随する職務等を通じて、通報又は相談に関する秘密を知り得た者を含む。)は、通報又は相談に関する秘密を漏らしてはならない。
2 通報又は相談への対応に関与した職員は、知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
3 通報又は相談の対応に関与する職員は、秘密保持及び個人情報保護の徹底を図るため、通報又は相談対応の各段階において、以下に掲げる事項を遵守するものとする。
一 情報を共有する範囲及び共有する情報の範囲を必要最小限に限定すること。
二 通報者等の特定につながり得る情報(通報者等の氏名、所属等の個人情報のほか、調査が通報を端緒としたものであること、通報者等しか知り得ない情報等を含む。以下同じ。)については、調査等の対象となる事業者に対して開示しないこと。ただし、通報対応を適切に行う上で真に必要な最小限の情報を、次号に規定する同意を取得して開示する場合を除く。
三 通報者等の特定につながり得る情報を、情報共有が許される範囲外に開示する場合には、通報者等の書面、電子メール等による明示の同意を取得すること。
四 前号に規定する同意を取得する場合には、開示する目的及び情報の範囲並びに当該情報を開示することによって生じ得る不利益について、明確に説明すること。
五 通報者等本人からの情報流出によって通報者等が特定されることを防ぐため、通報者等に対して、情報管理の重要性について十分に理解させること。
(利益相反関係の排除)
第20条 厚生労働省の職員は、自らが関係する通報への対応に関与してはならない。
2 主管課は、通報対応の各段階において、通報への対応に関与する者が当該通報に利益相反関係を有していないかどうかを確認するものとする。
(通報者の保護)
第21条 厚生労働省は、第19条第1項及び第2項の規定に正当な理由なく違反した職員に対しては、懲戒処分その他の適切な措置を採るものとする。
2 厚生労働省は、通報対応終了後においても、通報者からの相談等に適切に対応するとともに、通報者が、通報したことを理由として、事業者から解雇その他の不利益な取扱いを受けていることが明らかになった場合には、消費者庁の公益通報者保護制度相談ダイヤル等を紹介するなど、通報者保護に係る必要なフォローアップを行うよう努めるものとする。
(通報への適切な対応の推進に関する事務)
第22条 総括審議官は、厚生労働省における通報への適切な対応を推進するため、通報への対応に関する規程類を整備するほか、法及びガイドライン並びにこの訓令の内容等について、職員に対する定期的な研修等を通じて十分に周知するものとする。
(事業者の法令遵守の確保)
第23条 厚生労働省は、所管する事業に係る事業者及び労働者等に対する広報の実施、説明会の開催その他の適切な方法により、法、公益通報者保護法第11条第1項及び第2項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(令和3年内閣府告示第118号。以下「指針」という。)及び公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)の解説(令和3年10月13日消費者庁。次項において「指針の解説」という。)の内容並びに厚生労働省における通報窓口、通報対応の仕組み等について、周知するよう努めるものとする。
2 厚生労働省は、契約の相手方又は補助金等の交付先(以下「相手方事業者」という。)における法令遵守及び不正防止を図るために必要と認められる場合には、相手方事業者に対して、法、指針及び指針の解説に基づく取組の実施を求めることなどに努めるものとする。
(厚生労働省における通報対応の評価及び改善)
第24条 厚生労働省は、通報対応の仕組みの運用状況についての透明性を高めるとともに、客観的な評価を行うことを可能とするため、通報に関する秘密保持及び個人情報の保護並びに適切な法執行の確保及び利害関係人の営業秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がない範囲において、通報対応の仕組みの運用状況に関する情報を、定期的に公表するものとする。
2 厚生労働省は、通報対応の仕組みの運用状況について、職員及び中立的な第三者の意見等を踏まえて定期的に評価及び点検を行うとともに、他の行政機関による先進的な取組事例等も参考にした上で、通報対応の仕組みを継続的に改善するよう努めるものとする。
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